Gemini 2.5 Flash TTSと3.8 Flash TTSPreview入力から構造化音声へ
2.5 FlashのPreview呼び出しは、3.8 Flash TTSへIDだけを置き換えて終わりません。style、話者、タグ、WAV出力、料金の切り替えを入力と保存形式で確認します。
Google Gemini APIの2.5/3.8モデルページ、音声生成・移行ガイド、料金表、廃止予定を2026年10月19日に確認しました。3.8の公式機能を整理し、音質の勝敗は測定していません。
この記事の目次
終了予定を移行作業へ変える
Gemini 2.5 Flash TTSの正式IDはgemini-2.5-flash-preview-ttsです。Googleの廃止予定ページでは、2.5 Flash Preview TTSは2026年11月17日より早くないshutdown予定で、3.8 Flash TTSまたは3.8 Flash-Lite TTSが置換候補です。Gemini 3.8 Flash TTSの正式IDはgemini-3.8-flash-ttsで、今回確認した資料にはshutdown日が記載されていません。
2.5 Flashは入力8,192・出力16,384トークン、低遅延・費用効率を重視するPreviewとして案内されています。3.8は同じ8,192・16,384の枠を保ちながら、130以上の言語、音声デザイン・音声複製、Batch・Flex・Priority、構造化された話者入力を案内しています。3.8を音質の勝者と断定するのではなく、保守できる入力契約へ移す比較です。
既存の2.5 Flashを短期間だけ維持する場合も、3.8で同じ台詞を再生できる試験を先に作ります。新しい会話機能やBatch処理を必要とするなら3.8の経路を基準にし、Previewの終了予定を運用日程へ反映します。
正式ID・枠・入力構造・出力を比べる
| 確認軸 | Gemini 2.5 Flash TTS | Gemini 3.8 Flash TTS | 移行時に決めること |
|---|---|---|---|
| 正式な識別子・状態 | gemini-2.5-flash-preview-tts。Preview、shutdown予定あり。 | gemini-3.8-flash-tts。現行のGAモデルとして案内。 | モデルIDと終了予定を設定ファイル・運用表へ残す。 |
| 入力・出力トークン枠 | 入力8,192、出力16,384。 | 入力8,192、出力16,384。 | 共通の枠を片側の専用機能として扱わず、台詞分割は別に確認。 |
| 話者・スタイルの入力 | 既存の2.5入力と話者・スタイル指定を保存する。 | speech_metadata.style、話者を持つ構造化dialogue、山括弧のinline tagsを移行ガイドが案内。 | 旧プロンプトの文面と、新しいフィールド・タグを対応付ける。 |
| 言語・音声機能 | モデルページのPreview仕様に従う。 | 130以上の言語、音声デザイン、音声複製をモデルページが案内。 | 言語数を日本語の自然さや音質順位へ読み替えない。 |
| 処理経路・出力 | Batch・Flex・Priority非対応。既存の出力形式を記録する。 | Batch・Flex・Priority対応。既定出力はWAV、24kHz・mono・16-bit PCM。 | 非同期処理、ファイル形式、字幕同期を同じ試験で確認。 |
2.5と3.8はトークン枠が共通です。3.8で増えた入力構造・言語・処理階層と、移行ガイドにある既定WAV出力を別の確認軸へ置き、共通枠を3.8だけの機能に見せません。
既存の台詞を構造化して移す
移行前に、原稿、話者名、voice設定、スタイル文、台詞ID、字幕行、返却音声のファイル形式を保存します。2.5の呼び出しを3.8へ差し替える前に、各フィールドがspeech_metadata.style、話者を持つdialogue、inline tagsのどこへ対応するかを表にします。
複数話者では、話者名を本文の記号だけに埋め込まず、構造化したspeaker情報と台詞IDへ分けます。ささやきのように読み方を継続して指定する場合は、speech_metadata.styleへ分けます。間や笑いなどの瞬間的な動作には、<short pause>や<laugh>の山括弧タグを使い、既存音声と新形式を同じ台詞・同じ字幕行で比較します。
2.5の資産を固定する
- Previewのmodel ID、入力、話者、style文、返却ファイルを保存する。
- 入力8,192と出力16,384を超えた分割位置を記録する。
- Batch非対応の経路を前提にした処理順を残す。
3.8へ対応付ける
- style文を
speech_metadata.styleへ移し、台詞をspeaker単位へ整理する。 - 必要な表現だけinline tagsへ置き換え、入力の意味を確認する。
- 既定WAVの24kHz・mono・16-bit PCMを編集と配信の工程へ通す。
架空の二人会話で移行手順を作る
仮の条件(実際の生成結果ではない)
架空の予約サービスに、30秒の日本語会話を作る。話者Aが「明日の午後に変更できますか」と尋ね、話者Bが返答する。全体の雰囲気は落ち着いた案内、字幕は2行、返却音声は編集用WAVとして保存する。
- 2.5 Flashで使っている話者、style文、台詞ID、字幕行を記録し、入力の文字数と出力トークンも控える。
- 3.8の構造化dialogueへ話者A/Bと台詞を移し、落ち着いた雰囲気を
speech_metadata.styleへ分ける。 - 間や小さな表現を使う場合はinline tagを一つずつ追加し、2.5の本文へ混ぜない。
- WAVのサンプルレート・チャンネル・ビット深度を編集ソフトと字幕同期で確認し、差分を移行記録へ残す。
この例で3.8を選ぶ理由は、2.5より自然に聞こえると仮定するためではありません。Previewの終了予定に備え、話者とスタイルを再利用可能な入力へ分けるためです。
2026年末の料金境界を含めて見積もる
2026年10月19日に確認したGoogleのStandard料金は、2.5 Flashが入力テキスト $0.50/1M tokens、音声出力 $10/1M tokens。3.8 Flash TTSは2026年12月31日まで入力 $0.50/1M、音声出力 $9/1M、2027年1月1日から入力 $1/1M、音声出力 $18/1Mです。
3.8のBatch・Flex階層は、2026年12月31日まで入力 $0.25/1M、音声出力 $4.50/1M、2027年1月1日から入力 $0.50/1M、音声出力 $9/1Mと掲載されています。たとえば1M入力と1M音声出力をStandardで処理するなら、2026年内は2.5 Flashが$10.50、3.8が$9.50、2027年以降は3.8が$19.00です。実トークン数、再生成、契約条件は含みません。
model ID、料金階層、処理日、入力テキストトークン、音声出力トークン、Batch/Flexの可否、WAV変換、移行試験の再生成数を一緒に記録します。
出典・確認範囲
公式資料の確認日は2026年10月19日です。正式ID、トークン枠、入力構造、言語・音声機能、Batch等の経路、既定出力、料金の期間条件、2.5のshutdown予定を確認しました。音質、話者らしさ、実レイテンシー、移行後の同一性は測定していません。
- Google AI for Developers|Gemini 2.5 Flash TTS — 2.5 Flashの正式ID、トークン枠、Preview仕様、非対応の処理階層。
- Google AI for Developers|Gemini 3.8 Flash TTS — 3.8の正式ID、言語、音声機能、トークン枠、処理階層。
- Google AI for Developers|Speech generation — style metadata、構造化dialogue、inline tags、既定WAVと移行条件。
- Google Gemini API|Pricing — 2.5 Flashと3.8 Flash TTSの期間別Standard・Batch・Flex料金。
- Google Gemini API|Deprecations — 2.5 Flash Preview TTSのshutdown予定と3.8系の置換候補。